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SPICA

 

よみ方

すぴか

英 語

SPICA

説 明

2030年前後の打ち上げを目指して、日本、ヨーロッパ各国、カナダ、アメリカなどが共同で開発を進めている次世代の宇宙赤外線望遠鏡。Space Infrared Telescope for Cosmology and Astrophysics:宇宙論と天体物理学のための宇宙赤外線望遠鏡)の頭文字を取ってこの名前がついている。全体を絶対温度8 K(-265℃)に冷却した口径2.5 mの赤外線望遠鏡に中間赤外線から遠赤外線まで観測できる装置を搭載して、地球-太陽系のラグランジュ点L2(地球からの距離150万km)周辺の軌道に投入される。
銀河の進化にともなって宇宙の中で重元素ダスト(塵)が増えてきた過程と生命の居住が可能な惑星系の形成過程を明らかにすることを科学目標としている。
中間赤外線観測装置 SMI (SPICA Mid-Infrared Instrument)は、波長 λ=12-36 μmの帯域で撮像と分光を行う装置である。日本の大学と宇宙科学研究所を中心とする国際チームであるSMIコンソーシアムが開発を担当する。遠赤外線観測装置 SAFARI (SpicA FAR-infrared Instrument)は、波長 λ=34-230 μm (検討中) の広帯域で波長分解能 (R=300)を有する高感度回折格子分光器である。オランダ宇宙研究所(SRON)を中心とするヨーロッパチームが開発を担当する。遠赤外線偏光観測装置B-BOP(Magnetic field explorer with BOlometric Polarimeter)はフランスを中心とするヨーロッパチームが開発を担当する。
ホームページ:http://www.ir.isas.jaxa.jp/SPICA/SPICA_HP/index.html

2019年08月21日更新

関連画像

SPICAに参加する各国の作業分担案
http://www.ir.isas.jaxa.jp/SPICA/SPICA_HP/team.html
SPICAの感度と他の赤外線望遠鏡の感度との比較。下の方に図示されている望遠鏡ほど、感度が高く暗い天体を観測できる。
http://www.ir.isas.jaxa.jp/SPICA/SPICA_HP/feature.html