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線輪郭

 

よみ方

せんりんかく

英 語

spectral line profile

説 明

波長(周波数)に対するスペクトル線の形を表した曲線。高い波長(周波数)分解能で観測を行うと、スペクトル線の本来の輪郭が観測可能となり、恒星大気で形成される吸収線については、ドップラー部と減衰部、回転の効果などを見分けることが可能になる。フォークト輪郭線幅線幅拡大を参照。

2019年09月13日更新

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    *(a)フォークト輪郭の例。スペクトル線輪郭のドップラー部に対応するガウス関数と輪郭部に対応するローレンツ関数(太い線)、およびその両方がたたみ込まれた場合(細い線)。図に示すσはガウス関数の標準偏差,γはローレンツ関数のスケールパラメータ。
    *(b)太陽に見られる吸収スペクトル線の線輪郭の例。この中性マグネシウムによる吸収線は非常に強く、中央のドップラー部に加えて減衰部の吸収も発達している。
    岡村・家・犬塚・小山・千葉・富阪編『天文学辞典』、シリーズ現代の天文学別巻(日本評論社)p. 358