天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3000語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。

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ラジアン

高

よみ方

らじあん

英 語

radian

説 明

弧度法における角度の単位。半径 r の円において長さ l の円弧を見込む中心角が θ であるとき、 θ=l/r と定義するのが弧度法で、この角度の単位がラジアンである。半円周の長さは l=πr なので、180度 =π ラジアンである。テーラー展開などで用いられる微小角近似、sinθ〜θ などを使うときは角度の単位はラジアンでなければならない。
一般に用いられている角度の単位は度、分、秒である。角度の分と秒は時間の分と秒と同じ文字を使うので、両者の混同を避けるために角度を表す場合には角度分(または分角)、角度秒(または秒角)と表記することがある。度、(角度)分、(角度)秒とラジアンの変換は以下のとおり。
1度 = π/180 ラジアン、
1(角度)分 = π/(180×60) ラジアン、
1(角度)秒 = π/(180×60×60) ラジアン、
1ラジアン=57.296...度 = 3438(角度)分 = 2.0626 × 105(角度)秒。
天文学においては、距離 r と天球上の見かけの大きさ θ から天体の真の大きさ ll=rθ として求めるので、角度のラジアン表記は重要である。また、天文学でよく使う距離の単位1パーセク(pc)は、1天文単位(au)を見込む角度が1(角度)秒になる距離と定義されているので、1 pc = 2.0626 × 105 au となる。角度表示も参照。

2023年05月10日更新

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